福岡のセミナーの出張(この報告は、後日)から、帰ったらすぐに
カズ(68歳の税理士の先生)の発表会が待っていた。
このブログでも、すっかり人気者になったカズ。
典型的な左脳人間が、表現を通して、どう変化していくのか?!
いろんな人が注目して見守る中、
ついに昨日が、そのカズの発表会の日だった!!
カズにとっても、忙しい日々の合間をぬってのトレーニング。
私も夕方福岡から、戻ってすぐにカズのリハーサル。
そして、翌日が、本番。
講師の私が初めてカズの「哀」を観た時、そのあまりに哀しい音色に泣かされたのが、ちょうど4ヶ月前。
人生の哀しみをすべて溜め込んできた、そんなカズのその後の変化は、
果たしてどんなものになるのか、周りの皆も、とても楽しみにしていた。
だからこそ、リハーサルでも、いつになく厳しくなってしまう。
それでも、しっかりと、素直に受け止めて頑張ってくれる。
又、その姿に、私も即発され、もっともっとと、高みを目指す。
一部が若々しく、エネルギーに満ち溢れたカズ。
二部が、やさしいダンディーなおじいちゃん。
そしてラストは赤い蝶ネクタイにサスペンダーをつけた、可愛い紳士のカズ。
いつもなら、二人の出演だけど、今回は一人なので、
「詩」の朗読も、一部と二部に分けて、二回。
さて、いよいよ本番!
観客の中には、カズの奥さんの姿も。
カズにとっては、一番の難関。
身内ほど、厳しい評価をするし、奥さんにしてみれば、
こんな忙しいの中、一生懸命通っているけど、
一体表現講座が何なのか、まったくわからない。
しかも、発表会で何をするのか、検討がつかない。
いつも、難しい顔をして、機嫌の悪い時は、絶対に笑わない、ましてや感情を外に出さない人が、一体何を発表するのだろう・・・???と、当たり前の事だけど、そう思っている奥さんを、感動させれたら本望と、講座がスタートした頃、カズはよく言っていた。
観客は、ほとんどがコーチング仲間と表現講座の仲間。
13名。男性3名、女性10名。
いよいよ、ウォーキングで、スタート!
とてもお洒落なだぶだぶのスーツに帽子。
足元は、靴下をはかないで、はだしのままでシューズ。
上手から、登場した途端、観客席から、大きなため息が!
普段の税理士のイメージからは、想像もつかない姿。
音楽に合わせて、あんなにひどかった猫背も何とかまっすぐに、
への字の口も、口角を少しあげ、目はまっすぐに前を向き、
ポケットに手をいれ、会場をウォーキングしている姿は、
6ヶ月前のカズからは、誰一人想像も出来なかったと思う。
そして、脱力のトレーニングを披露。
これは、練習不足で、皆さんにごめんなさいを言って、見てもらうことに。
そして、いよいよ「詩」!
「心・乱舞」の「詩」を、へミングの曲に合わせて、
若々しく、エネルギッシュに詠み始めた。
すると、客席から、すすり泣きが!!
いいよ!カズ、その調子だよ!
すごい!すごい!
続いて二部へ、
さて、いよいよ「喜怒哀楽」!!
人前で泣いた事がなかったカズが、
生まれて初めて観客を前にしての感情表現。
しかも、笑って、怒って、泣いて・・・。
薄暗くなった照明の中で、シーンとなった会場の中で、
カズの「喜」が、「怒」が、「哀」が、響きわたる。
そして、深い「哀」から「楽」に感情を変化させていく。
バックでアベマリヤの曲が鳴り響く。カズがとても穏やかな崇高な表情で、
合掌する。そして、「笑いなさい」という「詩」を詠む。
言葉にならない、カズの歴史が走馬灯のように、詩の言葉に乗って、伝わってくっる。
張り裂ける位、緊張した客席から、すすり泣きが・・・。
カズ、すごい!
しっかりと、間も取れている!声も豊かな声が出ている!
感情も溢れている!今まで見たことがなかった表情が、一杯!
皆の感想は、「ただただすごい!」「カズの変化に驚いた!」
そして、最後の言葉は、全員が「カズ、ありがとう!」だった。
さて、気になっていた奥さんの感想は?!
涙・涙・涙!
「感激した!」「誇りに感じた!」「すごいと思った!」だった。
そして、表現講座が何をしているのかやっとわかった、と。(笑)
良かった。
皆が一番感動した事は、やはりカズのチャレンジだった。
この年齢になっても、自分の成長と変化の為に、頑張り続けるカズの
好奇心と、情熱に感動していた。
やはり、カズは、シニアのアイドルだなあと、改めて確信した。
今日のカズは、初めて会ったときのカズより、間違いなく10歳は若返っていたし、何よりエネルギーに満ち溢れていた。
そして、私達に、年齢に関係なくチャレンジし続ける事のすばらしさを
教えてくれた。
カズはこの後、引き続き、表現講座の集中コースに進む事に。
次回の発表会では、一体どんなカズに出会えるんだろう?!(笑)
まずは、カズ、お疲れ様でした。
そして、ありがとう!